「大丈夫、大丈夫。」
そう言ってスマホを置いたはずでした。
見守りカメラの画面には、
いつものハル。
ソファのひじ掛けで、落ち着いた顔。
うん、大丈夫。
今日は落ち着いている。
私も仕事に戻ろう。
――5分後。
なぜか、またスマホを開いている私。
特に理由はありません。
何かあったわけでもありません。
ただ、
「さっきは大丈夫だったけど、今はどうかな」
という気持ちが、ひょこっと顔を出します。
画面の中のハルは、相変わらず同じ場所。
同じ姿勢。
さっきとほぼ同じ。
私だけが、さっきと違う。
「よし、確認できたから安心」
そう思って、またスマホを置きます。
そしてたぶん、また5分後に見ます。
どうやら私は、
安心するために確認しているのか、
確認するために心配しているのか、
自分でもよく分からないタイプのようです。
ハルは今日も落ち着いていて、
落ち着いていないのは、私だけのようです。

