ソファのひじ掛けって、ただのひじ掛けじゃないんですよね。
うちでは、あそこが「席」なんです。
誰の席かというと――ハルの席。
ちょっと高くて、ちょっと見晴らしがよくて、なんとなく“偉い席”。
たぶん本人もそう思ってる。
だから私は、帰宅するとまず自然に目が行きます。
「ハル、いるかな」じゃなくて、
**「ひじ掛け、埋まってるかな」**って。
これ、言葉にすると自分でも変だなと思うんですけど、
体は正直で、目は勝手にひじ掛けを探す。
目次
ひじ掛けが空だと、なぜか不安になる
ひじ掛けが埋まっていると、安心します。
「今日も通常運転」って感じがするから。
でも、空だと一瞬だけ、胸がザワッとする。
いや、家の中にいるんだから、どこかにいるのは分かってる。
分かってるのに、心配性の脳内がすぐ言うんです。
「……もしかして別の場所で何かあった?」って。
確認して、確認して、結局ほっとする
結局、私は家の中を探します。
寝室?いない。
キッチン?いない。
ソファの下?…いない。
そして最後に、ものすごく普通に、
ラグの上で伸びて寝てるハルを見つける。
「……いるじゃん」
思わず小声で言ってしまう。誰に向けてか分からないけど。
ハルは薄目でこちらを見て、
「なに?」みたいな顔をして、また寝る。
犬は自由、私は定位置に安心する
たぶんハルは、ひじ掛けが好きなだけで、
毎回そこにいなきゃいけないルールなんて持ってない。
でも私は勝手に決めている。
「ひじ掛けにいる=平和」
「ひじ掛けが空=私がソワソワ」
犬は自由で、私はルールが欲しい。
この差が、なんだかおかしくて、ちょっと笑えます。
今日もひじ掛けを確認して、
今日もハルに「何?」って顔をされて。
それでもたぶん、明日も私は見るんだと思います。
ひじ掛けを。真っ先に。
同じように、家に帰ったら“犬の定位置”をつい確認しちゃう人、います?
(仲間がいたら、ちょっと安心します)

